同じポイントで粘るべきか否か


あなたは何度毛ばりを流せば気が済みますか?


本来の川漁師から発展したスタイルという意味で考えると、テンカラはスピードとプレゼンテーションに重きを置いた釣り方です。餌をつかわず、仕掛けの交換を行わず、振っては釣りを繰り返しながらテンポよく渓流を上っていく...そんな釣り方でしょう。

でも、大きな落ち込みや淵を目の当たりにするとそうも言っていられず、気が付けば1時間もそこで竿を振っていた...という経験がある人もいるでしょう。私もその一人です。

ではこう考えてみましょう。
水深が30センチくらいで底が見える、緩やかな流れがありそこに毛ばりを落としたとします。1投目。魚が近寄ってきますが食いつかずどこかに行ってしまいました。2投目。今度は魚の姿は見えません。3投目。試しにちょっと流す位置を変えてみますが今度もまったく魚は出てこない。
こうなるともうこの場所は見切って次に行くはずです。一度魚が飛び出してきたのに食わずに帰って行った、ということはこの場所はもう荒れてしまったと考えていいでしょう。

話を深い淵に戻します。水中の見えないところで上記と同じことが起きていると考えてください。もしあなたがテンカラのスタイル(仕掛けを変えないスタイル)で釣りをしているのなら、もうその場所にとどまる意味はありません。何度毛ばりを流しても、それが同じ流し方であれば魚は出てきません。

逆にフライの人は同じ場所で長時間粘ります。なぜなら試さなければいけないことがたくさんあるからです。毛ばりを変えたり、流す深さを変えたり、いろいろ試して答えを見つけます。そのために多種の仕掛けを持ち歩き、じっくり時間を使って釣りをします。中には岩に座ってコーヒーをすすりながら、あれやこれや考え込んでいるフライマンもいます。

湖のルアーマンも同じです。すべきことがいっぱいあります。ルアーの色、形、泳層、いろいろ試さないといけません。その中でその日有利な条件を探りながら釣りをするわけです。

テンカラのアドバンテージはそのスピードです。そして見えない水中に夢を見ない現実的な釣り方です。あなたがもし同じ場所で長時間粘り、水中にロマンを求める釣りをしたいのならフライ、ルアー、鯉釣りなどにシフトした方が良いでしょう。

結論として「普通は3投、アタリがあるなら5投」といったところです。サクサク行きましょう。

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