以前から気になっていた鵡川町、平取町方面へ遠征してきました。ネット上には比較的ゆるやかで落差の少ない単調な流れから大型のトラウトが釣れる!と話題になっていますが、果たして実際にそんな釣りができるのか、7時間ほど粘って確かめてきました。
※北海道での釣りがご心配な方はこちらの記事も参考にしてみてください。→【規制とマナー2023】北海道で川釣りをする際に気をつけてほしいこと
沙流川と鵡川へテンカラ遠征
アクセス
平取町市街までは札幌からだと2時間程度、新千歳空港からは1時間程度とアクセスは良好です。沙流川は悪い意味で二風谷ダムで有名になってしまった川ですね。両河川ともサケがのぼる川として知られている、胆振地方の清流です。
今回は平取、鵡川の両市街地に近い里川二つに入ってみました。私も初めての場所だったので川選びには時間がかかりました。
このあたりでの本流での釣りはどうなんだろうか。結構本格的な本流用の装備が必要になるだろうし、もう少し上流に行かないとウグイが多いような気もします。
なので、海に近い下流部では支流に入ったほうが確実に釣れるはずです。
釣行動画
今回で4本目になります。音声がとれていなかったので雰囲気だけお楽しみください。
撮影と釣りを同時にするのは確かに面倒なんだけど、ちょっとずつ慣れてきました。そして面白くなってきました。
なんか最近釣りがマンネリだなーと感じている人にお勧めします。自分の釣り姿を客観的に見ることができるのも、メリットですね。あまりにもダサくてびっくりするけど見る価値ありです。
沙流川支流の小河川
最初に入ったのは沙流川の支流です。このあたりの支流はちょっと変わっていて(私がよく行く石狩空知の渓流に比べて)、岩盤と砂利で構成された流れで見た目の魅力はあまり感じず、魚にとっても住みやすい環境には思えません。
ちょうどよいこぶし大~漬物石程度の石があまりなく、魚が隠れるための障害物が川の中にないのです。
さて、そんな川には大量に小さな魚が泳いでいました。なんの稚魚だろうか。こういうのはだいたいウグイというのが定石なんだけど、なんとなく違う魚のようにも見えます。
そして、そんな10センチくらいの小さな魚はうようよいるんだけど、肝心の釣りに程よいサイズの魚はまったく泳いでいません。反応もさっぱりです。
河原には鮭の亡骸が散見されました。河原ではなく少し高い土手にも明らかに食べられた跡という感じで放置されていたので、おそらくオジロワシなどの猛禽類が食べたのだと思うんだけど、ヒグマの可能性もあるので、やはりこの時期にサケが遡上する川で釣りをするのは控えたほうがよさそうです。でも、それを判断するのが難しいんだよな。
なぜかというと、下流の堰堤の有無とそれに魚道がついているか、そして、魚道がついていたとしてもサケが上がれないタイプのものということもあるからです。結局は川に入ってみるまでわかりません。← 私には、です。地図だけで鮭がのぼるかのぼらないか、判断する方法があれば知りたいところです。
最初はトップの毛ばりで狙っていたのですが、途中で赤金ニンフに毛ばりを変えたらやっと釣れたのが最初の画像のさかな。これはヤマメなんだろうか?
小さいヤマメはもう少しちゃんとバーマークがあって色鮮やかな印象があるんだけど、この子はなんだか銀化したような、海から上がってきたような古びた風貌です。小さいのに。不思議な魚でした。わかる方いましたらご教示ください!
鵡川支流の小河川
沙流川の支流では小さな魚だけしか釣れなかったので、鵡川の支流に移動しました。沙流川への道中で目星をつけていた川です。
流れは緩やかで、こちらも砂利と岩盤、コンクリート護岸の川で見た目の魅力は低く、つり人の形跡もほとんど感じませんでした。動画を見ていただければわかりますが、すぐそばに道路が走っています。車から投げ捨てられたゴミも多く残念です。
そんなわけで、いつでも川から道路へ上がれるし、ヒグマの恐怖も感じなかったので残りの3時間でゆっくり釣りあがってみることにしました。
水がとても少なく、川幅が狭くなっているところでしか、つりができるような深さ(それでも膝丈くらい)になってくれません。しばらく釣りあがってこの日一番というポイントにたどり着きました。(動画でご確認を)
どう見ても最高のポイントで、私の大好きな好ポイント要素を二つ(浸食された木の根とコンクリート壁)を兼ね備えたものです。マリオメーカー的な、ツリバメーカーみたいなものが存在するなら、こういうポイントを作って釣ってみたい、そんな風にまで感じるくらいの好ポイントでした。
ちなみに経験上、そういった超好ポイントでまともな魚は釣れたことがないんです。だから、雑誌とか動画とかで大物が出たという話は眉唾ものだと決めつけています。その理由はやはりスレなんでしょう。みんなが攻めるポイントはスレて当然。ヘタクソには高嶺の花というわけです。
さて、崩落したコンクリート護岸が作るこの落ち込み、最初に手前の緩い流れに赤金のニンフを落としました。するとすぐにラインの動きが止まってたるみがなくなります。軽くあわせるとまともなサイズの魚が浮き上がってきました。
一瞬ニジマスのように見えましたが、手元まで寄せてみるとイワナでした。下流にある鵡川本流の頭首工は、魚道はあるように見えるんだけど、魚の行き来が不可能なようで、サケの姿も見られなかったので、こいつはイワナと呼んでいいと思います。
さて、そんなに魚が暴れなかったので、今度はもう少し奥、落ち込みの真下に毛ばりを入れて沈めてみました。結果は動画内で確認してください。
大きさは40センチ弱、川の規模を考えると度肝を抜かれました。デカっと思わず声に出てしまいました。このギャップ(川の規模と魚の大きさ)が大きければ大きいほど、そして、それまで何も釣れていなければいないほど、釣ったときの喜びは大きくなります。
シーズンも終わりかけで、こんな釣りができたことに感謝しました。本当にありがたい。
胆振にはおもしろそうな支流がたくさんある
本文中に書きませんでしたが、二つ目の川でイワナを釣った後からヤマメが入れ食いになりました。型はいずれも小さくちょっと元気がない様子でしたが、きれいな魚が多かったです。イワナ同様、大型もいるのでしょう。また探ってみたいです。
今回ご紹介したのは沙流川と鵡川の中流部にそそぐ二つの支流でしたが、このほかにも数えきれないほどの支流が流れ込んでいます。グーグルマップと地理院地図である程度川のことは読み取れるようになってきましたが、やはり行ってみて雰囲気というかそういうものを感じ、実際に毛ばりを落としてみるまでは魚の有無はわかりません。
野鳥なんですが、前回同様オジロワシを見ることができました。あのエリアは海岸まで比較的近いし、やはり太平洋側だからいてもそんなに驚きませんでした。おそらく川に遡上したシロサケを捕食していたのでしょう。
カケスも見ることができたしカラの混群の中にシマエナガの姿を見ることができました。水鳥はいなかったな。もう少しいろいろ見られる期待していたんだけど。
キノコはエノキタケの株を見つけることができて、両手に一杯採ってきて鍋にして食べました。なにげに生まれて初めて自分で採ったキノコを食べたのでおいしく感じました。同定はくれぐれも慎重に!!
釣行の記録
釣った魚
- イワナ2匹 (25、38センチ)
- ヤマメ8匹 (最大21センチ)
釣れた毛ばり
- 赤金ビーズヘッドニンフ#12
確認した野鳥
- カワガラス
- ミソサザイ
- ハシブトガラ
- ゴシュウカラ
- 亜種シマエナガ
- オジロワシ
- トビ