この記事では、一年の間に複数の企業に勤め給与を得た人が、どのように確定申告をすればよいのかを解説します。
私は昨年度、二つの企業に勤め一つのアルバイトをしました。そしてそれぞれから給与をいただき、源泉徴収票が3枚手元にある状態で確定申告をしました。
同じような境遇の方が確定申告をする際のヒントになればと思っています。
※令和3年でのケースです。また私は税務、会計に関しては素人なので、あくまで個人の経験談として参考にしてください。詳しくはお近くの税務署にて職員さんにお尋ねください。丁寧に回答してくださいます。
前回は収入を入力しました
前回の記事では給与所得を入力するところまで行いました。まだ読んでいない方はこちらからお願いします。
源泉徴収票に記載の内容をそのまま入力しただけなので、まったく難しくなかったと思います。今回の記事では、控除の対象となる支出の入力をしていきます。
さて、所得控除とはそもそも何なのか。
一言で言うと、税金免除枠。
以下のものが当てはまります。(国税庁のWebサイトより)
雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、 小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、 地震保険料控除、寄附金控除、障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除
ものすごく簡単な例で説明します。
Aさんの一年間の所得は100万円でした。
社会保険(社保、国保、国民年金など)に20万円を支払い
病気になったときに5万円の医療費を支払い
生命保険に5万円を使いました。
そして、みんなに一律で適用される基礎控除というものがあり、それは48万円。
その結果、100万円から78万円を引いた22万円が所得として税金の対象となるわけです。
なので、控除の対象になる出費は正確に把握しておいて申請したほうが所得税は安くなるわけです。では、次項では実際に入力をしていきます。
所得控除を入力していく
さて、実際に所得控除を入力していきましょう。
先ほど社会保険も控除の対象となるお話をしましたが、会社在籍時の厚生年金と社会保険はすでに前回の入力時に計算されているので、ここでは無職の期間に支払った国民年金と国民健康保険料を入力してみましょう。←これ大事
収入の入力は前回の記事をご覧ください。
では、続きからです。
所得の入力が済んだら画面下の「入力終了(次へ)」をクリックします。
国税庁ホームページ(https://www.keisan.nta.go.jp/r3/syotoku/TaMapSelect?p_send=ta_SS_S783.jsp#bbctrl)を加工して作成 |
所得控除の画面に移るので、社会保険の欄を見てみてください。
源泉徴収票に記載の会社在籍時の社会保険料がすでに反映されていると思います。これに加えて、無職の時に支払った国民年金と国民健康保険の金額入力します。
「訂正・内容確認」をクリックします。
国税庁ホームページ(https://www.keisan.nta.go.jp/r3/syotoku/TaMapSelect?p_send=ta_SS_S783.jsp#bbctrl)を加工して作成 |
「入力する」をクリックすると、ウインドウが開いてそれぞれの社会保険料を入力することができます。お持ちの領収証など支払いの証明になるものから正確にその金額を入力してください。
国税庁ホームページ(https://www.keisan.nta.go.jp/r3/syotoku/TaMapSelect?p_send=ta_SS_S783.jsp#bbctrl)を加工して作成 |
複数ある場合は「続けてもう1件入力」をクリックします。すべて入力が済んだら入力内容の確認をクリックし、先ほどの画面に戻りましょう。
ここでは例として、国民健康保険料1万、国民年金5万と入力しました。それらが反映されていればOKです。「次に進む」をクリックします。
国税庁ホームページ(https://www.keisan.nta.go.jp/r3/syotoku/TaMapSelect?p_send=ta_SS_S783.jsp#bbctrl)を加工して作成 |
次に医療費控除についてですが、申請できる最低金額があります。それは、10万円以上、もしくは総所得金額の5%を超える分となります。ここでは詳しく触れませんが、去年はたくさん病院に行ったなぁという方は忘れずに申請をして下さい。やはり領収書をしっかり保管しておくことはとても大切ですね。
そして生命保険料控除も申請できる方は忘れずにしておいてください。年末に保険会社からその年に支払った額が記載された書面が届くと思いますので、それを参考に入力しましょう。
そのほか、以下の画面のリストから当てはまるものを選んで、適宜入力していきましょう。入力方法は各ページに詳しく記載されています。すべて済んだら下の「入力終了(次へ)」をクリックしましょう。
国税庁ホームページ(https://www.keisan.nta.go.jp/r3/syotoku/TaMapSelect?p_send=ta_SS_S783.jsp#bbctrl)を加工して作成 |
次に、税額控除などのページに移動します。ここは私は詳しくないので割愛します。普通の勤め人にはあまり関係のない部分でしょう。「入力終了(次へ)」をクリックします。
計算結果確認画面になり還付金額が表示されます。一覧で表示されるので、ここまでの内容に誤りがないか再度確認しましょう。問題がなければ画面下部の「次へ」をクリックします。
次に住民税等入力の画面になります。こちらも必要な方は適宜入力してください。私は該当しなかったので飛ばします。「入力終了(次へ)」をクリックします。
税務署に提出or郵送しましょう
最後に個人情報入力画面で入力を済ませて、PDF形式で保存をしてコンビニなどで出力をして担当の税務署へ持参しましょう。出力した用紙は特に手書きで追記する項目はありません。そのまま使えます。
私は税務署が遠かったので郵送で済ませました。
郵送をする際には以下のことに気を付けてください。
・書類の記載事項に不備がないことを再度確認する
・手元に証明を残しておきたい場合は「控」のついた用紙と切手を貼った返信用封筒も同封する。
・証明書の貼り付け欄に必要な書類のコピーや原本を張り付ける
「控」印のついているものも同封し、切手を貼った返信用の封筒も同封しておくと、「控」に収受の印が押されたものを返信してくれます。これがあると昨年度の収入や納税額の証明として使うことができるので何かと便利です。ゲットすることをおすすめします。
各種証明書の貼り付け欄に不備があると、何度かやり取りをしなければいけなくなります。一発で済ませるためにも確認をしてもれがないように気を付けましょう。
私は郵送後2週間程度で収受の印が付いた控えの申告書が返送されてきました。これですべて完了です。確定申告は税制を理解したり、自分がどのような経済状況なのかを確認するヒントとなるので、自分で一度はしてみることをおすすめします。
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