2019/05/18

晴耕雨読曇釣

魚釣りは不思議な行為です。
ただの漁ではなく、遊びとして、真剣な駆け引きとして、また冒険や狩猟として、時に情熱的に、時に静謐さを持って語られます。

そんなわけで、釣りを題材にした文学は世界各地にあり、明文化されていない伝説や口承も含めると無数に存在するでしょう。そんな釣りにまつわる文学作品を集めたのがこの本です。偶然ブックオフで見つけて購入しました。開高健が編集!


もともとイギリスで編まれた短編集で、親子で釣りを楽しんでいたパウナルという人が、世界各地の釣り文学を集めて本にしたものを、編者の許可を得て開高健が再編し、井伏鱒二ら日本の作家の短編も収録したものです。さいごに本人開高健の作品も入っています。

半分ほど読了しましたが、読みづらいものも幾編かあります。訳書は時に読みづらくなるので致し方ない。だけどドキドキワクワクの釣り文学が多数収録されており、普通の短編から、詩、魚料理のレシピまで(笑)、多くの側面から釣りを紹介している本です。

やはり大物伝説は各地に存在し、ほら吹き親父もそれ以上に存在するのでしょう。
釣り文学の面白い所は、対象魚によってその見える景色と哲学が変わるところ。沖の荒波の最中でのカジキとの死闘、穏やかな小川での自然に溶け込むような鱒釣り、切り取り方が全く違い同じ釣りとは思えないほどです。

開高健による序文のマグナカルタには吹き出しました。